子宮内膜症と子宮がん(術後チョコレート嚢胞)と診断され、約半年ホルモン治療をした。ホルモン治療とは何かを調べてみた。
ホルモン治療とは?
ホルモン治療とは、色々な症状に対して、ホルモン剤、またはホルモンの分泌を促進したり抑制したりする薬剤を使用する治療のことです。
例えば、閉経後の更年期障害には、女性ホルモンを足す治療があります。女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が少なくなって更年期障害が起こるので、エストロゲンや黄体ホルモンを補充してあげるという治療です。
また、乳がんや子宮筋腫、子宮内膜症、子宮がんや卵巣がんと診断されたり疑われたりする場合、女性ホルモンの分泌を抑えるホルモン治療があります。生理を無くして、エストロゲンを餌として増殖するがんを抑制するという治療です。
更には、女性だけではなく、男性ホルモンのホルモン治療もあります。男性の更年期障害のための治療や前立腺がんの治療として行われる治療です。前立腺がんについてはこちら。
飲み薬を飲んでホルモンを調整することもありますし、注射でホルモンを調整することもあります。
ホルモン治療の種類
子宮や卵巣の病気は、生理により悪化していくので、病気の進行を遅らせるためには、生理がこないようにすると改善される場合があります。生理を止めるのです。
一般の女性で、生理が来ない時は、妊娠の時と閉経した後です。
ですから、ホルモン治療では、体を妊娠した状態にする治療方と閉経した状態にする治療方、男性ホルモンに近いホルモンを打つ療法方の3つに分かれます。
・ダナゾール療法…経口薬でカプセルや錠剤です。脳の下垂体に作用し、ゴナドトロピンという性腺刺激ホルモンの分泌を抑え、卵巣からのエストロゲン(女性ホルモン)を抑えます。子宮内膜を萎縮させる効果があります。排卵が無くなるので、月経(生理)もない。生理が無いから生理痛などは無くなり、貧血も改善する場合が大きいです。また、病巣にも直接作用して病巣を小さくする効果が期待できる薬とも言われています。手術で診断、治療した人に使われることが多い。
・偽妊娠療法・低用量ピル…経口薬で錠剤です。卵胞ホルモンと黄体ホルモンが合わさった薬です。ピルは、体を妊娠している状態にします。避妊薬として知られていますが、治療薬としても使われます。排卵が無く、子宮内膜を着床しにくい状態にするので、子宮内膜の増殖を抑える作用が期待できます。また生理の出血量を減らし、生理痛が軽くなる効果も期待できます。
・偽妊娠療法・ジドロゲステロン…経口薬で錠剤です。黄体ホルモンの薬で、妊娠している状態にします。妊娠していると体が勘違いするため、生理がきません。
・偽閉経療法・リュープロレリン注射(リュープリン)…皮下注射です。上腕部筋肉に注射したり、前腹部、お尻に打つこともあります。体を閉経している状態にするので、生理がきません。(たまに生理がずっとあったという人もいます…)。4週間持続するので4週に1回投与になります。子宮内膜症や子宮筋腫、前立腺がんに用いられるホルモン療法です。子宮内膜症治療として、とても有名なホルモン注射になります。
・偽閉経療法・ゴセリン注射(ゾラデックス)…皮下注射です。体を閉経している状態にするので生理がきません。前腹部に注射を打つようです。12~13週ごとに1回投与。主に乳がんや前立腺治療、子宮内膜症に用いられます。
・偽閉経療法・ブセレリン注射(スプレキュアMP)…皮下注射です。体を閉経している状態にするので、生理がきません。4週間持続するので4週に1回投与になります。子宮内膜症、子宮筋腫の治療に用いられます。
・偽閉経療法・ブセレリン点鼻薬(スプレキュア・イトレリン)…点鼻薬です。体を閉経している状態にするので、生理がきません。2~3週間で効果が現れます。女性ホルモンを抑えることで病巣を小さくする効果が期待できると言われています。子宮系の病気で用いられます。1日3回点鼻が必要です。
・偽閉経療法・ナファレリン点鼻薬(ナサニール・ナファレリール)…点鼻薬です。体を閉経している状態にします。女性ホルモンを抑えることで、病巣を小さくする効果が期待できます。子宮内膜症や子宮筋腫の治療に用いられるます。1日2回点鼻が必要です。2週間後くらいに効果が出てきます。
色々なホルモン治療
種類が豊富なホルモン治療。どの症状に対して、どんな効果が期待できるのかを調べ、治療の種類を選ぶのはおすすめです。担当の先生も、ホルモン治療の薬剤について、色々な選択肢を用意してくれるはずです。
例えば、忘れっぽい人が1日3回の点鼻薬を使うとなるとストレスがたまるかもしれないし、忘れるかもしれない。そのような人には点鼻薬は勧められないと思います。
また、ホルモン治療の金額は、安いものから高いものまであるので、簡単に先生にすすめられるまま治療すると、高額に😲
生活に影響が出てしまう恐れがあります。月いくらくらいの治療費になるのかをきちんと聞いて、治療を開始するのはおすすめです。
私の場合、約6500円くらいのリュープロレリン注射でしたが、始めは金額を知らずビックリ!
でも、一番効果が出やすいと言われていたので、泣く泣く半年頑張りました。なるべく手術を避けたかったので…でも…私のお腹の中の病気は急激に悪くなったもの(自称)。なので、そんなに簡単にはいかず…結局手術になりましたが…
ホルモン治療を上手に使って、病気が軽くなれば、それが一番だと思います。副作用などのことも考えてになりますが、私はおすすめです🙂